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【第60回】決算手続(16)「費用、収益の見越し」

じっくり簿記 3級
【第60回】決算手続(16)  「費用、収益の見越し」



こんにちは。たいちろうです

前回、現預金を先に授受したものについて、翌期以降に費用、収益とすべきものを「前払費用」「前受収益」に振り替える「繰り延べ」を説明しました。

今回は現預金はまだ授受していないが、当期に「見越し」計上(「未収収益」「未払費用」を使用)しなければならないケースについて解説します。

今回も前回と同様、例題を使って解説していきます。

未収収益について

例題60-1
平成28年1月1日に現金100万円を年利6%でA社に貸し付けた。
これは平成28年12月31日に利息とともに一括返済してもらう契約である。
なお、当期の会計期間は平成27年4月1日から平成28年3月31日である。
(1) 貸し付けを行った時の仕訳(資産科目:貸付金)
(2) 利息に関する決算整理仕訳


例題60-1 解答
(1) 貸付金 1,000,000 / 現金 1,000,000
(2) 未収収益 15,000 / 受取利息 15,000



(1) については、単純な貸付の仕訳であるため、解説は省略します。
以下、BSのみ記載します。(PLは影響なし)
第60回1


(2) について、この貸付に関して年利6%で1年間貸し付けるので、100万円×6%=6万円の利息(受取利息という収益)を受け取れるはずです。
しかし、この貸付金の利息というものは「お金を貸している期間」に応じて発生しているはずのものです。
第60回2


利息は平成28年12月31日に貸付金を返済してもらう時に一括(6万円)で受け取る契約なので、当期末(平成28年3月31日)までに、利息を現預金で受け取ることはありません。

しかし、現金を受け取らないから収益は発生していないということにはなりません。
平成28年1月1日~3月31日までの3ヶ月間分の利息は発生しているはずなのです。(上の図の黄色の部分)
よって、当期に発生しているはずの3ヶ月分の利息(6万円×3ヶ月/12ヶ月=1万5千円)を計上します。

それが、(2)の解答の仕訳です。
未収収益 15,000 / 受取利息 15,000

(2)の仕訳を反映させたPL
第60回3


貸付金の利息について、当期に発生した3ヶ月分の利息(収益)が正しくPLに反映されるようになりました。

(2)の仕訳を反映させたBS
第60回4


受取利息という収益を計上しましたが、その相手科目として「未収収益」というBSの資産科目を計上します。これが収益の見越しをするための科目です。

未払費用について

例題60-2
平成27年10月1日にB社から現金200万円を年利6%で借り入れた。
これは平成28年9月30日に利息とともに一括返済する契約である。
なお、当期の会計期間は平成27年4月1日から平成28年3月31日である。

(1) 貸し付けを行った時の仕訳(負債科目:借入金)
(2) 利息に関する決算整理仕訳


例題60-2 解答
(1) 現金 2,000,000 / 借入金 2,000,000
(2) 支払利息 60,000 / 未払費用 60,000


(1)については、単純な借入の仕訳であるため、解説は省略します。
以下、BSのみ記載します。(PLは影響なし)
第60回5


(2)について、この借入に関して年利6%で1年間借りているので、200万円×6%=12万円の利息(支払利息という費用)を支払うことになります。
しかし、この借入金の利息は「お金を借りている期間」に応じて発生しているはずのものです。
第60回6


利息は平成28年9月30日に借入金を返済する時に一括(12万円)で支払う契約なので、当期末(平成28年3月31日)までに、利息を現預金で支払うことはありません。
しかし、平成27年10月1日~平成28年3月31日までの6ヶ月間分の利息は発生しているはずなのです。(上の図の黄色の部分)
よって、当期に発生しているはずの6ヶ月分の利息(12万円×6ヶ月/12ヶ月=6万円)を計上します。

それが、(2)の解答の仕訳です。
支払利息 60,000 / 未払費用 60,000
(2)の仕訳を反映させたPL
第60回7


貸付金の利息について、当期に発生した6月分の利息(費用)が正しくPLに反映されるようになりました。
(2)の仕訳を反映させたBS
第60回8


支払利息という収益を計上しましたが、その相手科目として「未払費用」というBSの負債科目を計上します。
これが費用の見越しをするための科目です。

繰り延べ、見越しの総括
お金の受け渡しのタイミングと費用、収益の計上のタイミングは必ずしも一致しません。前回説明した、「前払費用」「前受収益」や、今回説明した「未払費用」「未収収益」を使うことで、適切な期間損益(PL)が計算できるようになるのです。


「前払費用」「前受収益」「未払費用」「未収収益」について、どれを使用すればいいのか迷ってしまうこともあるかもしれませんが以下のように判断してください。

繰り延べや見越しをする対象が

・費用であれば「○○費用」(つまり「前払費用」か「未払費用」)
・収益であれば「○○収益」(つまり「前受収益」か「未収収益」)

さらに、お金の受け渡しが

・先に(当期に)行われているのであれば「前(払費用、受収益)」
・後に(翌期以降に)行われるのであれば「未(払費用、収収益)」

「費用」、「収益」という名前だけで、4つのうち2つまで絞られ、さらに先に(前に)お金のやり取りをしていれば「前○○○」ということさえ覚えれば、どの科目を使うべきか答えられるようになります。

以上、収益、費用の見越しについて解説いたしました。

・期間に応じて費用、収益が発生する取引で、現預金の受け渡しはされていない場合、決算整理仕訳として費用、収益の見越し計上を行う。
・当期に経過した期間に対応する費用、収益を計上し、その相手科目として「未払費用」(BSの資産項目)、収益は「未収収益」(BSの負債項目)を計上する。


次回以降、決算手続きの中でも最後の手続きとなる、「精算表の作成」そして「貸借対照表(BS)」「損益計算書(PL)」の作成を解説していきます。

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