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【第3回】 PL ~利益を計算する書類~

じっくり簿記 3級


【第3回】「PL ~利益を計算する書類~」




こんにちは。たいちろうです。

前回は会社の財政状態を表す「BS」を説明しましたが、今回は会社の経営成績を表す「PL」を説明いたします。


ちなみに、このBSとPLの二つをあわせて「財務諸表」(ざいむしょひょう)と呼びます。
暗記する必要はありませんが、簿記用語の常識として、知っておいて下さい。
(財務諸表は一般的には「決算書」とも呼ばれることもあります)


PLとは
PLとは、”Profit and loss statement”(利益と損失の状況)のことであり、日本語では損益計算書(そんえきけいさんしょ)と呼ばれています。

当ブログではBSと同様に、「損益計算書」ではなく「PL(ピーエル)」と呼ぶことにします。
ちなみに、「BS」「PL」ではなく「B/S」「P/L」と表記されることも多くありますが、違いはありません。

PLはその正式名称のとおり、会社の利益または損失をあらわす書類です。
PLを見れば、会社がいくら利益が出ているかが一目で理解できます。

以下、簡単な例を見てみましょう。


例題3-1
株式会社Aは、商品を1,000万円で仕入れ、それらを1,200万円で売った。株式会社Aの利益を計算しなさい。
(仕入れた商品はすべて売れており、在庫は残っていないものとする)



例題3-1 解答 株式会社Aの利益 200万円



これは、計算問題としては小学生でも解けるレベルです。

しかし、ここで重要なのは、1,200万円の「売上」から1,000万円の「仕入」を引いた、差額の200万円が「利益」であるという概念です。

売上など、お金が入ってくることにつながるものを「収益」、仕入れなど、お金が出ていくことにつながるものを「費用」と言います。
そして、収益から費用を引いた残りを「利益」と呼ぶのです。


収益-費用=利益


一見、当たり前のことですが、簿記を学んでいない人は、収益という言葉と利益という言葉を混同したりしています。
この三つの言葉とその関係を覚えてください。

そして、この例題の流れを図で表すと以下のとおりになります。

第三回①



これを以下のように、ボックス図にしたものが、PLとなります。

株式会社AのPL    (単位:万円)
第三回②

(合計)(1,200)         (1,200)



このPLも、BSと同様に、右側と左側は必ず一致します。


前回、BSのボックス図において、資産は左、負債は右上、純資産は右下に配置されるということを、「そういうルールだから」という説明で暗記していただきました。

今回も、このPLのボックス図において収益は右、費用は左上、利益は左下に配置されるということを暗記して頂きたいと思います。理由は同じく「そういうルールだから」です。

ボックス図の形が、BSの形と左右逆になっていると考えると覚えやすいかもしれません。

なるべく読むだけで簿記が理解できるような構成にしようと心がけてはいますが、どうしても暗記が必要な部分は出てきてしまいます。
暗記をお願いする部分は、本当に簿記の根幹に関わる大切な部分だけに限定するようにしますので、どうかご理解ください。


では、練習として、下記の問題について、PLを作成してみましょう。


練習問題3-1
B商店は商品①を200万円、商品②を500万円、商品③を300万円で仕入れた。
そして、商品①を350万円、商品②を700万円、商品③を550万円で売上げた。
また、社員に対して給与を200万円支払っている。(科目は「給与手当」) 




<練習問題3-1 解答> 
B商店のPL     (単位:万円)
第三回③
(合計)(1,600)      (1,600)


収益の側は、商品ごとに分けて表示しているということ以外、解説は不要だと思います。
費用の側も商品の仕入れをそのまま入れているだけです。

社員への給与について、「給与」という言葉から、収益のように感じてしまった方もいるかもしれませんが、PLは会社から見た状況を表すものなので、会社からお金が出ていく社員への給与の支払いは費用です。

そして、収益(右側)合計の1,600万円から費用(左上)合計の1,200万円を引いた、残りの400万円が利益となります。


練習問題3-2
株式会社Cは商品④を1,000万円で仕入れ、1,100万円で売り上げた。
また、社員に対して給与を200万円支払っている。



<練習問題3-2 解答>    
株式会社CのPL    (単位:万円)

第三回④


例題と同様に、収益と費用にそれぞれ問題文の金額を入れるだけです。

すると、利益は1,100-(1,000+200)=-100(万円) となります。
(簿記ではマイナスを表す記号として「△」が使用されることがよくあります。あるいは「かっこ」つまり( )で囲うという表示の仕方もされます。例:マイナス100→(100) )

さて、本問では「利益」と呼んでいますが、数値はマイナスです。つまり、実際は「損失」なのです。
そのため、この問題におけるPLは以下の様に表すこともできます。
 
第三回⑤


先ほど、PLのボックス図において、収益は右、費用は左上、利益は左下に配置されると言いましたが、利益ではなく損失の場合は右下となります。(利益のマイナスという表示の仕方をするのであれば左下のままです)

余談ですが、簿記3級まではPLもBSも上記のボックス図のような形(「勘定式」のPLと呼ばれています)を使いますが、簿記2級以上になると、PLに関してはボックス図ではなく、上から下に引き算していく形(「報告式」のPLと呼ばれています)で作成します。



【参考】PLとBSの計算のタイミング
(以下、参考なので難しいと感じたら後回しにしても差し支えありません)
前回、BSは「会社に、会社に何円の資産があり、何円の負債があるか、すなわち財政状態をあらわす表」と説明しました。
すなわち、ある時点の瞬間の資産や負債の残高を表すのがBSです。
例えば、「2013年3月31日時点の資産や負債の残高」を表すのがBSになります。

株式会社A  BS
2013年3月31日      (単位:万円)
第二回②



一方、PLは「会社の利益または損失をあらわす書類」と説明しました。
これは、何ヶ月かの「期間」で発生した収益から費用を引いて利益を出しているものです。
例えば、「2012年4月1日から2013年3月31日までの12ヶ月の間で発生した収益から費用を引いた利益」を計算するのがPLになります。


株式会社A PL
2012年4月1日から2013年3月31日まで (単位:万円)
第三回②


PLは「期間」の利益を,BSはある「時点」の資産負債の残高を表す、という概念なのです。
(PLは「フロー(流れ)」、BSは「ストック(積み重なったもの)」という表現もされます)

それを視覚的に表すと以下のようになります。
第三回⑦



ちなみに、PLの利益計算の期間を「会計期間」(もしくは「会計年度」)と呼びます。
上記の図だと、「2012年4月1日から2013年3月31日まで」「2013年4月1日から2014年3月31日まで」などがそれぞれ会計期間となります。

会社は倒産しない限り、半永久的にその活動を続けることを想定しているため、どこかのタイミングで区切って、その成績や状況を把握する必要があります。

会社の設立時にお金を出してくれた出資者に対し、利益が出たらその利益を分配(配当)することになっています。会計期間で区切って、その期間の利益を確定させなければ、利益を配当することもできません。
また、利益を確定しないと、税金の計算もできません。
そういった理由等により、会計期間に区切って、PLやBSを作成する必要があるのです。


会計期間は一般的に1年間とすることが多いですが、会計期間が何ヶ月か、あるいは何月から何月までかは各企業が任意に設定できます。
10月1日から翌年9月30日までの会社もありますし、会計期間が半年の会社もあります。


以上、PLの構造等を説明いたしました。
今回の要点は


・PLには「収益」「費用」「利益」という項目がある
・収益-費用=利益
・収益は右、費用は左上、利益は左下


ということです。
それ以外の説明は、理解を深めるためのおまけですので、暗記する必要もありませんし、説明が難しいと感じたら飛ばしても問題ありません。


次回は、個別の取引を記帳する、「仕訳」を説明しようと思います。



この講座の目的は「読むだけで簿記を理解できるようになること」です。
しかし、簿記に限らず、何かを学習して覚えていく上で、「書く」という行為は非常に重要です。

問題文を読み、解答するための思考をし、解答を紙に書き、書いた答えをさらに読む、という様々なステップを踏むため、「体で覚える」ことにつながります。

すなわち、普段から紙に書いて勉強をしていると、問題を読んだときにすぐに「次になにを書けばいいのか」が体に染み付いているため、頭で悩む前に手を動かすことができるのです。
よって、「書く」学習は「読む」だけの学習よりも深く覚えることができます。

しかし、「書く」学習をするためには、机に向かい、電卓や筆記用具を揃え、問題集を開き、問題を解こうというやる気を出す必要があります。

特に、やる気というのはやり始めないと出てこないことが多く、勉強以前に、なかなか机に座ることができない方も多いと思います。

そのため、机に座って勉強するよりもハードルの低い、「読む」だけの学習で覚えられるように配慮しています。「読む」は「書く」よりも頭に入ってくる度合いが弱く、1回読んだだけでその内容を覚えるということは困難です。

そのため、複数回読む、という方法をお勧めします。

例えば、1回目は流して読み、2回目は覚えられるようにしっかり読み、3回目は苦手と感じた部分だけを重点的に読む、という方法があります。

忙しい社会人の方は時間に余裕がない方も多いと思われます。
通勤電車や空いた時間に軽い気持ちで読んで覚えていただけるよう、是非、よろしくお願いします。

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