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【第36回】帳簿(6)「商品有高帳 (移動平均法)」

じっくり簿記 3級
【第36回】 帳簿(6)「商品有高帳 (移動平均法)」



こんにちは、たいちろうです。

今回は、商品有高帳に記載するときの払出単価の計算方法である、「移動平均法」を解説いたします。

試験でも問われる部分であるので、前回学習した「先入先出法」との違いを理解して頂きたいと思います。

移動平均法とは
前回の「先入先出法」では、先に仕入れた商品から払い出されていくと考えて、払い出し単価を決定していました。

一方、「移動平均法」は、仕入を行うたびに在庫1個あたりの平均単価を計算するものです。

例えば、

[1]4月1日に、商品Aを100円で1個仕入れた。
[2]4月2日に、商品Aを120円で3個仕入れた。
[3]4月3日に商品Aを110円で1個仕入れた。

という場合、それぞれの日における平均単価は

4月1日 100円 [仕入単価100円のものしかないため]
4月2日 115円 [(100円×1個+120円×3個)÷4個=115円]
4月3日 114円 [(100円×1個+120円×3個+110円×1個)÷5個=114円]


となります。


例題36-1 以下の取引について、商品有高帳を埋めなさい。(当月は4月である)
なお、商品Aについて前期からの繰り越し分が1個120円で2個ある。

[1]4月1日に、商品Aを100円で2個仕入れた。
[2] 4月2日に商品Aを1個あたり200円で2個売り上げた。
[3]4月3日に商品Aを130円で3個仕入れた。
[4]4月4日に商品Aを1個あたり220円で3個売り上げた


(参考:商品有高帳フォーマット)
第36回1



例題36-1 解答

第36回2


4月1日の行(前期繰越)
・まず、前月から残っている在庫を「前月繰越」として「受入」の「数量」「単価」「金額」に記帳します。
(「金額」は数量×単価、つまり 2個×@120円=240円 となります)
「残高」も「受入」と同じになります。

第36回3



[1]4月1日の行(仕入)
・100円で2個仕入れた、とあるので「受入」にその旨を記帳します。

・「残高」の「数量」には、前期繰越の2個+[1]4月1日の仕入の2個で、併せて「4」と記帳します。

・「残高」の「単価」は下記のように前期繰越と[1]4月1日の仕入分の平均単価を計算して記帳します。

(120円×2個+100円×2個)÷4個=110円

この110円が移動平均法による払出単価となります。
商品が払い出されたら、この単価を使うことになります。
(ただし、新たに仕入れが起こったら、単価を計算し直す必要があります)

・「残高」の「金額」は@110円×4個=440円となります。

第36回4


[2]4月2日の行(売上)
・売上により2個払い出されたため、「払出」の欄の「数量」に「2」と記帳します。

・「払出」の「単価」は[1]4月1日の仕入を行った際に算定した平均単価、@110円を使用します。(これが移動平均法のポイントです)

ちなみに売上の単価(200円)は、商品有高帳には関係ない情報であり、記載しませんので引っかからないように留意して下さい。([4]も同様)

よって、「払出」の「金額」は、払出単価@110円×2個=220円となります。

・「残高」の「数量」には、4月1日時点での残高4個から払い出した2個を引いた個数、「2」と記帳します。

・「残高」の「単価」には[1]で計算した平均単価、@110円を入れます。
平均単価は、新たに仕入(受入)が起こるまでは、同じものを使い続けます。

第36回5


[3]4月3日の行(仕入)
・130円で3個仕入れた、とあるので「受入」の欄にその通りに記載します。

・「残高」の「数量」に、[2]4月2日における在庫数量である2個+今回仕入れた3個の、合計「5」を記帳します。

・「残高」の「単価」は、新たに仕入が発生したため、払出単価を計算し直す必要があります。
移動平均法は、仕入を行うつど、在庫1個あたりの平均単価を計算する方法なのです。
(払出単価が何度も動くので「移動」平均法と呼ばれます)

([2] 4月2日の残高:110円×2個 + [3]4月3日での仕入:130円×3個 )÷合計 5個 = @122円

となります。

今後払い出しが起こった場合は、従来の平均単価@110円ではなく、この@122円を払出単価として使用します。

・「残高」の「金額」は @122円×5個=610円 となります。

第36回6


[4]4月4日の行(売上)
・売上により3個払い出されたため、「払出」の欄の「数量」に「3」と記帳します。

・「払出」の「単価」は[3]4月3日の仕入を行った際に算定した、@122円を使用します。

売上の単価(220円)は、商品有高帳には関係ない情報であり、記載しません。

・「残高」の「数量」には、[3]4月3日時点での残高5個から、[4]で払い出した3個を引いた個数、「2」と記帳します。

・「残高」の「単価」は、直近の平均単価、@122円を記帳します。

・「残高」の「金額」は数量×単価、すなわち 2個×@122=244円となります。

第36回7


最後に、月末に残った在庫を「次月繰越」として「払出」に記帳します。
また、数量と金額について、「受入」の合計と「払出」の合計が一致しているか、合計行を作って確かめます。

第36回8


当月(4月)の「次月繰越」は、翌月(5月)の「前月繰越」に転記することになります。

第36回9


ちなみに、本問では扱っていませんが、返品が起こった場合は、その商品を払い出したときの平均単価で「受入」に記帳するだけです。
(例 もし[4]4月4日の売上分が返品されたら、受入欄には@122の単価で記載する)

以上で、商品有高帳(移動平均法)の解説を終わります。

先入先出法の記帳方法との違いとして、

・移動平均法は仕入が起こるたびに払出単価を計算する。

という点を理解していれば、難しい論点ではありません。

次回は、商品の仕入・売上について、値引や返品が起こった場合、商品有高帳にどのように記載するかを解説いたします。

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