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【第32回】帳簿(2)「総勘定元帳」

じっくり簿記 3級
【第32回】 帳簿(2)「総勘定元帳」



こんにちは、たいちろうです。

前回、仕訳を記帳する「仕訳帳」を説明しました。

今回はもう一つの重要な帳簿、「総勘定元帳」を解説いたします。
この総勘定元帳は、かなり重要なものであるため、しっかりと理解して頂きたいと思います。

総勘定元帳とは
総勘定元帳を説明するためには、前回説明した仕訳帳から説明する必要があります。

仕訳帳は、その名の通り、仕訳を記帳するための帳簿でした。
つまり、仕訳帳には会社が行った取引(仕訳)がすべて記載されていることになります。

会社の規模が小さかったり、取引の回数が少ない場合であれば、仕訳帳を見れば会社の取引を把握し、その情報を経営の管理に役立てることが可能です。
(例 第31回の例題31-1の仕訳帳)

第32回1


取引が上記のものだけであれば、この仕訳帳から、売掛金と売上が10万円づつあることが把握できます。
そして、株式会社Aに対する売掛金の回収を忘れないように心がけたりすることも可能だと思います。

しかし、会社の規模が大きく、取引が1日に何百、何千、何万もある会社で、仕訳帳を見ても、何の科目にいくらの金額があるのかを把握して管理に役立てることは困難です。

下記の仕訳帳Aは、複数の取引を記帳した仕訳帳です。

仕訳帳A
第32回2


仕訳がたくさんあるため、この仕訳帳だけを見ても、どの科目にいくらの残高があるのか、すぐに把握することはできません。

なので、これらの仕訳を科目ごとに集約すれば見やすくなると考えられます。

ここで、仕訳帳を科目ごとに集約した「総勘定元帳を作成する必要性が出てきます。

下記のものが総勘定元帳のフォーマットです。
第32回3

この総勘定元帳は、BSやPLのように、真ん中を境界として、左側が借方のゾーン右側が貸方のゾーンに分かれています。

第32回4

上記のようにローマ字の「」のようにも見えることから、総勘定元帳は「T勘定」と呼ばれることもあります。

また、総勘定元帳は科目ごとに作成します。

つまり、

・売掛金の総勘定元帳
・買掛金の総勘定元帳
・売上の総勘定元帳

など、複数の総勘定元帳が作成されることになります。


総勘定元帳の作成(仕訳帳から総勘定元帳への転記)
ここで、先に挙げた仕訳帳Aから、売掛金の総勘定元帳を作成してみます。

仕訳帳Aの中の売掛金だけを抜き出して、総勘定元帳に書き写す(このことを「転記」といいます)という作業を行います。

その際に、仕訳帳の「元丁」の欄と、総勘定元帳の「仕丁」の欄を使って、転記したことがわかるようにします。

仕訳帳の「元丁」欄
第32回5

総勘定元帳の「仕丁」欄
第32回6


具体的には、仕訳帳と、総勘定元帳に帳簿の管用の番号をつけて、「元丁」欄と「仕丁」欄に、どの帳簿とつながるのか(どの帳簿から転記されてきたのか、転記したのか)がわかるようにします。

例えば、仕訳帳を、帳簿の管理番号「1」として、売掛金の総勘定元帳を管理番号「12」とします。
(番号に決まりはありません。担当者が使いやすいように番号をつけます)

また、総勘定元帳のタイトルに「売掛金」と記入します。

仕訳帳に管理番号「1」をつける
第32回7


売掛金の総勘定元帳であることがわかるよう、「売掛金」と記入すし、管理番号「12」をつける

第32回8



仕訳帳と、売掛金の総勘定元帳の番号が決まったら、仕訳帳の中の売掛金の情報総勘定元帳に転記します。

まず、8月2日の、売掛金20万円が借方に発生している仕訳(「株式会社Bに売上」)について、売掛金の総勘定元帳に転記(書き写し)します。

仕訳帳Aの8月2日の売掛金が20万円借方に発生した取引
第32回9


売掛金の総勘定元帳に転記

⇒売掛金が、20万円、借方に発生したということなので、総勘定元帳の借方のゾーンの

・日付の欄に「8月2日」
・摘要の欄に「株式会社Bに売上」
・借方※の欄に「20(万円)」

を記入します。
※総勘定元帳の「借方」「貸方」の欄は金額を入れる欄です。
第32回18



そして、仕訳帳には、総勘定元帳に転記したことがわかるように、「元丁」の欄に「12」(売掛金の総勘定元帳の番号)を記入します。

第32回11



一方、総勘定元帳にも、「1」の仕訳帳から転記されてきたことがわかるように、「仕丁」欄に「1」と記入します。

第32回12

この「元丁」「仕丁」に転記先、転記元の帳簿の番号を書くことで、情報をたどれるようになります。

この例では仕訳帳は1ページだけでしたが、取引量が多く、仕訳帳が数百ページにもなったときなどはこの番号がないと、仕訳を探すことが大変な手間がかかります

例)売掛金の総勘定元帳を見て、とある売掛金が回収されていないことがわかったとき、その売掛金が発生したときの仕訳を、仕訳帳から探そうとする場合。

「仕丁」に仕訳帳の番号が書いてないと、すべての仕訳帳(数百ページ)をめくって、探さなければならない
「仕丁」に仕訳帳の番号が書いてあれば、その番号の仕訳帳を見れば見たい仕訳がすぐ探せる
(例えば詳細を見たい売掛金の行の「仕丁」に「57」と書いてあれば、「57」の仕訳帳を見れば、仕訳が見れる)


これで一連の転記の作業が終わりました。

あとは、仕訳帳Aの売掛金の科目が発生している取引すべてについて、同様に総勘定元帳に転記していきます。

全て転記した総勘定元帳
第32回14

(参考:転記元の仕訳帳A)
第32回13



ちなみに、売掛金が回収された時( 現金 ××/ 売掛金 ×× の仕訳のとき)は、総勘定元帳の貸方ゾーンに記入します。

仕訳帳A(売掛金の回収の仕訳を追加)
第32回15

総勘定元帳の貸方ゾーンに転記
第32回16

こうすることにより、売掛金の総勘定元帳を見れば、どの売掛金が未回収であるか、管理できるようになります。
第32回17


この例では、売掛金の総勘定元帳を作成しましたが、他の科目の総勘定元帳も作成することになります。


以上で総勘定元帳の解説を終わります。
いかがでしょうか。帳簿の図が多いので長い解説のように見えるかもしれませんが、覚えることは多くありません。

・仕訳帳の仕訳を科目ごとに集計するものが「総勘定元帳」(つまり総勘定元帳は科目ごとに作られる)
・仕訳帳から総勘定元帳に書き写すことを「転記」と呼ぶ
・仕訳の詳細(日付、摘要、金額)を転記する
・転記したら、仕訳帳の「元丁」欄に転記先の帳簿番号を記入し、総勘定元帳の「仕丁」欄に転記元の帳簿番号を記入する



帳簿の学習に関して、基本的には一度理解すれば、後はぶつけ本番であっても感覚的に解けるものが多いですが、総勘定元帳だけはしっかり理解していないと解けないように思われます。

総勘定元帳は、簿記2級以降(というより簿記全体で)も「T勘定」という呼ばれ方で、何度も使われることになります。

総勘定元帳への転記は非常に重要な概念なので、是非とも確実に理解して頂きたいと思います。


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