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【第23回】その他仕訳(2)その他仕訳(3)「商品券」

じっくり簿記 3級
【第23回】その他仕訳(3)「商品券」




こんにちは。たいちろうです。

今回は「商品券」について解説いたします。

商品券の取引というマイナーな出来事を簿記の入門である3級で扱うのはどうかと個人的に思いますが、出題範囲に含まれており、時々出題もされているので、残念ですがしっかり学習したほうがよいと思われます。

商品券の種類
商品券とは、例えば、クオカードや図書券、ギフトカードなどです。
つまりお金を先払いして、後でその券と引き換えにモノを買うことができるというものです。

ここで、簿記において、商品券は以下の2つのパターンに分けて処理します。

<1>他の店(会社)が発行した商品券
<2>自分の店(会社)が発行した商品券

それぞれ全く違う処理になるので、検定試験で出題されたら、どこが発行している商品券なのかに注意してください。

<1>他店商品券
まず<1>他の店(会社)が発行した商品券について説明します。

他の店が発行した商品券、つまり、上述のようなクオカードや図書券、ギフトカードなどを、お客さんが代金として使用してきた場合、「他店商品券」という資産の科目で計上します。

他店商品券は資産なので増加したら借方、減少したら貸方となります。

他店商品券の増加
(借方) 他店商品券 ××× /(貸方) ・・・

他店商品券の減少
(借方)・・・ /(貸方)他店商品券 ×××




例題23-1 雑貨屋である当店において、顧客が20万円の商品を購入し、代金を大手のデパートが発行するギフトカード(他店商品券)にて受け取った。
例題23-2 売上代金として受領した20万円分のギフトカード(他店商品券)について、発行した会社に請求し、当座預金に振り込みを受けた。


例題23-1解答 (借方)他店商品券 20 /(貸方)売上  20
例題23-2解答 (借方)当座預金   20/(貸方)他店商品券  20


例題23-1について、売上代金を(他店の)商品券で受け取った場合の仕訳となります。
もしこれが、商品券ではなく現金であれば、仕訳は

(借方)現金 20 /(貸方)売上 20

となります。
しかし、今回は現金ではなく、商品券で受け取っているので借方は他店商品券となります。

また、例題23-2は、代金として受け取った他店商品券はそのまま所持していてはただの紙なので、発行した会社に代金を請求している仕訳になります。

持っている他店商品券20万円について請求し、現金20万円の支払いを受けたので、他店商品券が減少(貸方)し、現金が増加(借方)しています。

以下、本問のBSとPLです。

例題23-1の仕訳を切った後のBS
第23回1

例題23-1の仕訳を切った後のPL
第23回2


例題23-2の仕訳を切った後のBS
第23回3


他店商品券が減少し、当座預金が増加しています。
例題23-2は、資産が変わっただけなのでPLへの影響はありません。

余談ですが、他店商品券は、(取引の形は違いますが)売掛金や受取手形の仕訳と似ています。
(例) 20万円の売上代金を掛けにした場合の仕訳

売上時 :(借方)売掛金 20/(貸方)売上  20
代金回収時:(借方)当座預金   20/(貸方)売掛金 20



<2>自社が発行した商品券
自社がデパート等であり、<2>自社で商品券を発行している場合は、<1>他店が商品券を発行している場合とはまったく仕訳が異なります。

自社が商品券を発行するということは、まずお客さんから先にお金を受け取ることになります。
この時、計上する科目は「商品券」という科目になります。

すなわち、お金を先に受け取っており、後でお客さんに商品を引き渡さなければならない義務が発生したということであるので、自社が発行した商品券は負債の科目となります。


商品券の増加の仕訳
(借方)・・・ /(貸方)商品券 ×××

商品券の減少
(借方) 商品券 ××× /(貸方) ・・・



商品券は負債の科目なので増加したら貸方、減少したら借方に計上します。


例題23-3 商品券30万円分を発行し、現金で30万円を受け取った
例題23-4 商品20万円を売り上げた。対価は自社が発行した商品券で受け取った。


例題23-3解答 (借方)現金 30    /(貸方)商品券  30
例題23-4解答 (借方)商品券   20/(貸方)売上     20



例題23-3では、お客さんに商品券を引き渡し、現金を受け取っています。
ここで混乱しがちなのが、お金を受け取っているのだから売上ではないかと勘違いしてしまうことです。

商品券はあくまで、後でお客さんが商品を買う際に支払うお金を先に受け取っているだけであって、商品の売り上げそのものではありません

よって商品券を発行した際には売上は計上しません。

例題23-3の仕訳を切った後のBS
第23回4


資産に現金30万円、負債に商品券30万円が計上されました。
両方ともBSの科目であるため、PLには影響しません。

この商品券30万円は、後で30万円分の商品を引き渡さなければならない義務(負債)を表しています。

一方、例題23-4では、20万円の売り上げが発生していますが、お客さんから現金ではなく商品券を受け取っています。

売上が20万円発生(貸方)していることに伴い、商品を引き渡さなければならない義務(負債)である商品券も20万円分減少(借方)します。

例題23-4の仕訳を切った後のBS
第23回5


商品券20万円が減少して、残り10万円になっています。
現金には影響がなく、30万円のままです。

例題23-4の仕訳を切った後のPL
第23回6


売上20万円がPLに計上されています。
対価が商品券であっても、売上であることには変わりありません。

商品券及び他店商品券についての基本的な処理は以上です。

商品券の精算
以下、応用問題として、「商品券と他店商品券の精算」を解説いたします。

デパートが発行した商品券は、様々なお店で使用できる場合があります。

例題23-3では、自社が発行した商品券を、お客さんが自社のお店で商品を買ってくれた場合を想定していましたが、発行した商品券を他店で使用されるということもありえます。

その場合、自社が保有している他店商品券と、他社が保有している自社の商品券を交換し、相殺することがあるそうです。

他店商品券と自社の商品券が同じ金額であれば相殺して終わりですが、もし差額があれば現金や預金を支払って(or 受け取って)決済をします。


練習問題23-1 Aデパートは商品40万円を売り上げ、対価として他店の商品券を受け取った。
練習問題23-2 Aデパートは商品券を50万円を発行し、代金を現金で受け取った。
練習問題23-3 Aデパートは商品30万円を売り上げた。対価として、自社の商品券を受け取った。
練習問題23-4 Aデパートは、保有している他店商品券40万円と、自社が発行した商品券20万円を交換した。差額は現金で精算した。


練習問題23-1解答 (借方)他店商品券 40/(貸方)売上    30
練習問題23-2解答 (借方)現金   50/(貸方)商品券    50
練習問題23-3解答 (借方)商品券   30/(貸方)売上     50
練習問題23-4解答 (借方)商品券    20/(貸方)他店商品券     40
      現金    20/



練習問題23-1から練習問題23-3までの仕訳は例題の数値を変えただけであるため、解説は省略します。
以下、練習問題23-3までの仕訳を反映させたBSとPLです。

練習問題23-3までの仕訳を反映させたBS
第23回7


練習問題23-3までの仕訳を反映させたPL
第23回8


さて、練習問題23-4において、自社が保有する他店商品券40万円と、他社が保有する自社の商品券20万円を交換しています。
(Aデパートが発行した50万円の商品券のうち、30万円がAデパートで使用され、残り20万円は別の店で使用されたということが推測されます)

他店商品券は資産であり、減少する場合は貸方に計上します。
また、自社の商品券は負債であり、減少する場合は借方に計上します。

よって、仕訳は以下のようになります。

(借方)商品券   20/(貸方)他店商品券     40

しかし、これでは貸借が一致しません。

というより、Aデパートが他店商品券(資産)を40万円渡しているのに、自社の商品券(負債)が減少するのが20万円では不公平です。
よって、差額の20万円を現金で受け取ることになります。

よって、最終的な練習問題23-4の仕訳は以下の通りになります。

 (借方)商品券    20/(貸方)他店商品券     40
現金    20/


以下、練習問題23-4のBSです。

練習問題23-4を切った後のBS
第23回9


資産の他店商品券40万円と、負債の商品券20万円が減少して0円になり、現金20万円が増加しています。

ちなみに練習問題23-4の仕訳はすべてBSの科目であるため、PLへの影響はありません。

以上で商品券の説明を終わります。

今回の要点は以下の通りです。


・他店商品券は資産、自社が発行した商品券(「商品券」)は負債
・他店商品券は売掛金や受取手形と同様に、売上の対価として借方に計上する。
(借方)他店商品券  ××/(貸方)売上     ××
・商品券は負債に計上し、売上が上がった際に減少させる。
(借方)商品券  ××/(貸方)売上     ××
・自社の商品券と他店商品券を相殺する場合、差額を現金や預金で精算する。
(借方)商品券    20/(貸方)他店商品券     40
現金    20/


以上です。次回は「税金」の処理について解説いたします。

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