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【第21回】その他仕訳(1)「資本金」「引出金」

じっくり簿記 3級
【第21回】その他仕訳(1)「資本金」「引出金」





こんにちは。たいちろうです。

前回まで、現金預金や商品売買、固定資産など、簿記の根幹とも言える論点を説明してきました。

これらは覚える分量も多いですが、簿記検定でほぼ必ず出題される重要論点であり、これらを理解できていないと合格は難しいと言えます。

一方、今回から説明する細々とした論点(本講座では「その他仕訳」と呼ぶことにします)は、一つ一つの仕訳を覚えるための労力はそれほど必要ないですが、すべてが必ず出題されるということもありません。

しかし、その他仕訳は検定試験の中で必ずどこかの点数には結びつきます。
これらの仕訳から、少しづつ点数をかき集めて、安定して合格点をとれるようにがんばりましょう。


資本金
個人商店や、会社などの事業を始めるためには資金が必要です。
自分の貯金を使ったり、家族や、友人などから出資してもらったり等の方法で資金を調達しなくてはなりません。

このように自分のお金を商売の元手にする、もしくは他人からお金を出してもらう(=出資してもらう)場合において、その商売の元手となるお金のことを「資本金」と呼びます。
(資本金が自分のお金の場合、「元入れ金」と呼ぶこともあります)

「出資」という言葉は、その文字通り、お金(資本)を出してもらうことです。
すなわち、出資してもらったお金は返す必要がありません。
この「返す必要がない」という点で借入金と大きく異なります

資本金と借入金の違いについては、第二回「BS ~会社の財産がわかる書類~」にて解説した通りです。
↓以下、参考として第二回の内容の一部を再掲します。完全に理解する必要はないので、飛ばしてしまっても問題ありません。

【参考 第二回の内容より引用】
会社を作って商売をしたい、だけど手持ちのお金が無い。
だから他の誰かからお金を出してもらう、それが出資してもらうということです。

出資は借入と違い、原則として後でお金を返すという必要がありません。
もし会社が倒産したら、出資したお金が無駄になるリスクがあります


お金を出す側は、出資ではなく貸付(会社から見たら借入金などの負債)にした方が、お金が返済されることが約束されているし、利息も受け取れるので、リスクが少なくて良いのではと思われるかもしれません。


しかし、出資は貸付と違い、配当を受け取ることができるというメリットがあります。
出資者がお金を出資し、会社はそのお金を元手に商売をし、利益を獲得します。

そしてその利益は出資者に分配されるのです。これは会社が存続する限り半永久的に行われます。
受け取った配当金の累計が出資金より大きくなれば、この出資は成功したことになります。


会社にとって、借入金は返済しなければならないものですが、返し終わればそれで終了です。
利息もそれ以上払う必要はありません。

一方、資本金は返済の必要が無く、利息も発生しない代わりに、半永久的に配当をしなければなりません。
もちろん、利益が出ていなければ配当ゼロも可能ですが、経営者はそのような経営成績となった責任を出資者から追及されるでしょう。

資金調達の方法としての負債と資本(BSの右側)はこのような違いがあるのです。




さて、それでは実際に資本金の仕訳を解説いたします。

資本金はBSの貸方にある純資産の科目です。
第21回1


よって、資本金が増加すれば貸方、減少すれば借方となります。

仕訳例
資本金の増加
(借方)・・・ /(貸方)資本金 ×××

資本金の減少
(借方) 資本金 ××× /(貸方) ・・・



例題21-1 会社員のAさんは自営業を始めた。その際、貯金500万円を自営業用の当座預金口座に元入れ(入金)した。


例題21-1 解答 (借方)当座預金 500 /(貸方) 資本金 500



特に難しい仕訳ではありませんが、恐らく、事業や会社を始めるにあたり、一番はじめに切られる仕訳だと思われます。

仕訳を切った後のBS
第21回2


BSを見ての通り、この仕訳を切ることで、会社(もしくは個人の事業)に現金、預金が入ります。


例題21-2 自営業のAさんは自分の貯金500万円を資本金として事業を始めたが、そのうち100万円を事業とは関係のない私用のために当座預金から引き出した。


例題21-2 解答 (借方)資本金 100 /(貸方) 当座預金 100



通常、現金や預金の減少には何かしら事業との関連があるはずです。
しかしこの問題のように、事業とは関係なく、経営者の私用によってお金が引き出された場合は、資本金を減少させることになります。

仕訳を切った後のBS(例題21-1の続きと仮定)
第21回5


仕訳の通り、当座預金の減少とともに、資本金も減少しています。

「引出金」を使用する場合
上述のように、経営者が事業とは関係ないことに事業の資金を引出す場合、資本金のマイナスではなく「引出金」という科目を使用することもあります。

試験問題で使用できる科目の中に資本金がなく、かわりに引出金がある場合などです。問題分の指示をよく読み、ひっかけで点数を落とさないよう注意しましょう。


例題21-2の解答
 (借方)資本金 100 /(貸方) 当座預金 100

の場合、

(借方)引出金 100 /(貸方) 当座預金 100

となります。


今回の練習問題として、第二回の例題を再掲いたします。(内容を少々改訂しています)
ここまで学習してきた皆様であれば解けると思います。


練習問題21-1(例題2-1 改) 会社員のAさんは起業して、飲食店を開業した。

開業にあたり、自分の貯金1,000万円の他に、銀行からの3,000万円の借り入れを元手にしている。
Aさんは2,000万円で店の建物を購入し、1,000万円で必要な備品をそろえた。
残りの1,000万円は現金(預金)のままである。

以下の処理を行いなさい。((1)~(4)は「当座預金」を使用すること)

(1)貯金 1,000万円を出資金とした際の仕訳
(2)銀行から3,000万円を借り入れた際の仕訳
(3)2,000万円で建物を購入した際の仕訳
(4)1,000万円で備品を購入した際の仕訳
(5)(1)~(4)すべての仕訳を反映させたBSの作成


練習問題21-1 解答
(1) (借方)当座預金 1,000 /(貸方) 資本金 1,000
(2) (借方)当座預金 3,000 /(貸方) 借入金 3,000
(3) (借方)建物 2,000 /(貸方) 当座預金 2,000
(4) (借方)備品 1,000 /(貸方) 当座預金 1,000
(5)
第21回4



いかがでしょうか。ここまで学習してきた皆様であれば、第二回を初めて読んだ時よりも、はるかにBSについて理解が深まっていて、すんなりとイメージできたかと思います。

今回の講座は以上です。

今回の要点は以下の通りです。

・資本金は、BSの純資産の部の科目
・増加したら借方、減少したら貸方


資本金はシンプルな仕訳であるため、試験に出題された場合は確実に得点しておきたい論点です。

次回は借入金、貸付金およびその利息について解説したいと思います。

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