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【第46回】決算手続(2)「試算表(1)」

じっくり簿記 3級
【第46回】 決算手続(2) 「試算表(1)




こんにちは。たいちろうです。

今回は、決算手続の準備とも言える、「試算表」の作成について解説します。


試算表とは
試算表とは、仕訳帳から総勘定元帳に正しく転記されているかを確かめるために作成するものです。

前回(第45回)説明した、「簿記の手続き全体の流れ」の内の一部を再掲します。

簿記の手続き全体の流れ
取引について、仕訳が切られ、集計されて最終的にBS、PLになるまでの大まかな流れは以下の通りです。

(1)仕訳を切る
取引が発生したら、仕訳帳(第31回参照)、又は伝票(第42回参照)に仕訳を記帳する。
第46回1


(2)科目ごとに集計
仕訳を科目ごとに集計して総勘定元帳(第32回参照)を作成する。
(例 売掛金の総勘定元帳)

第46回2


(3) 試算表を作る
総勘定元帳で集計した科目ごとの金額を一覧にした「試算表」を作成する。

第46回3

(以下略)


上記の流れの

(1)仕訳帳に仕訳を記載
(2)総勘定元帳に転記

という作業にミスがないかを確かめるために、

(3)試算表の作成

を行うことになります。

仕訳が、正確に総勘定元帳に転記されていないと、正しいBSやPLが作成されません。
また、仕訳から総勘定元帳への転記もれがあると、BSやPLの借方と貸方が一致しなくなることもあります。

そのため、決算手続に入る前に、いったん総勘定元帳への転記ミスがないか、試算表を作成して検証するのです。

正しく転記されていれば、試算表の借方の合計金額と貸方の合計金額は一致するはずです。

第46回4


仕訳から総勘定元帳への転記の具体例
「仕訳から総勘定元帳への転記が正しくなされている」という感覚を理解するため、仕訳から総勘定元帳への転記の具体例を示します。

まず、期中の取引についての仕訳を、仕訳帳に記入します。

第46回5


そして、これらの仕訳で使用したすべての科目(現金、売掛金、買掛金、売上、仕入・・・等)について、それぞれ、総勘定元帳に転記していきます。

例として、売掛金の総勘定元帳への転記を見てみます。

仕訳帳の中の2014年4月2日の取引で、売掛金が借方に10,000円 計上されています。

第46回6


そのため、売掛金の総勘定元帳の借方に、10,000円を転記します。
総勘定元帳の摘要は仕訳の相手科目である、「売上」となります。

第46回7

つまり、売掛金の総勘定元帳を見れば、

・4月2日に、売掛金が借方に10,000円計上されるような取引があったこと、
・仕訳の相手科目は売上であったこと

がわかります。

そして、売掛金の増加(借方)と減少(貸方)、および期末の残高を把握することができるようになります。
(ここらへんの詳細な流れは、「第32回 帳簿(2)「総勘定元帳」」をご確認下さい)

第46回8


そして、総勘定元帳が完成したら、その金額を試算表に転記します。

この例では、売掛金が、借方に370,000円 発生(売掛金が増加)して、貸方に300,000円発生(売掛金が減少)しています。よって、期末では70,000円の売掛金が残っていることになります。
よって、この残高70,000円を試算表(残高試算表)に転記します。(借方 残高70,000円)


第46回9


仕訳は、借方と貸方の金額が一致するものです。
当然、仕訳帳の仕訳の合計金額もそれぞれ一致します。

第46回10


なので、もし、仕訳から総勘定元帳への転記で金額間違いや漏れがあると、試算表を作成したときに、試算表の借方合計と貸方合計が合わなくなるのです。

試算表の借方合計と貸方合計が一致することで、仕訳から総勘定元帳への転記が正しくなされていることが確かめられるのです。

第46回11



今回は以上です。
試算表についての概要の要点は以下の通りです。

・すべての仕訳が総勘定元帳に正しく転記されているか確かめるために、試算表を作成する。
・すべての総勘定元帳の金額を試算表に転記することで、試算表が作成される。
・試算表の借方合計と貸方合計が一致しなければ、どこかの手順でミスがある。


その他、総勘定元帳は形がアルファベットの「T」に似ていることから「T勘定」とも呼ばれることも覚えておいてください。(実務では「総勘定元帳」よりも「T勘定」の方が呼称として馴染んでいることもあります)

次回は、試算表の種類(合計試算表、残高試算表、合計残高試算表)について説明いたします。

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【第45回】決算手続(1)概論

じっくり簿記 3級
【第45回】 決算手続(1) 概論



こんにちは。たいちろうです。

とうとう決算までやってきました。
この手続きが理解できれば、簿記3級の学習は終了となります。

この決算手続は、簿記の手続きの中でも最後の締めとなるものであり、これができていなければ正しいBSやPLが作成されないため、非常に重要な手続きです。


簿記検定でも、この決算手続きだけでかなりの配点がされており、100点満点中の30点、多いときは60点分の配点がされることになります。

つまり、決算手続きができなければ、簿記検定に合格することはできません。
そして、決算手続きができなければ、簿記の知識を実際に業務や、確定申告などの実務で生かすことはできません。


今回は決算手続とは何か、決算手続きの大まかな流れを概論として解説します。

決算手続とは
決算手続とは、期末にBSとPLを作るための手続です。

1年間(例えば4月1日から3月31日まで)事業を営んで、期中の取引についてすべて仕訳を切ったとしても、それだけではBS、PLは作れません。

決算手続をすることで、BSが作成され、どんな資産が何円あって、後で支払わなければいけない負債が何円あるか(財政状態)が確定します。(下記 BSの例)

第45回1


また、決算手続をすることでPLが作成され、今年1年の売上が何円で、費用が何円で、売上から費用を差し引いた、利益が何円あるのか(経営成績)が確定します。(下記 PLの例)

第45回2



今までの解説では、仕訳を理解して頂くために、取引ごとにBSやPLを表示していましたが、本来、そのように取引ごとにBS、PLを作成することはありません。

通常、決算は年に1度、年末に行うのみです。

ただし、財政状態や経営成績の管理のために自分の好きなタイミング、例えば毎月末ごとに決算を行い、BS、PLを作成することも可能です。

簿記の手続き全体の流れ
取引について、仕訳が切られ、集計されて最終的にBS、PLになるまでの大まかな流れは以下の通りです。
この流れが頭に入っていると、決算手続を理解しやすくなります。
なお、下記の流れの(3)以降は、これから学習する内容です。

(1)仕訳を切る
取引が発生したら、仕訳帳(第31回参照)、又は伝票(第42回参照)に仕訳を記帳する。

第45回3

(2)科目ごとに集計
仕訳を科目ごとに集計して総勘定元帳(第32回参照)を作成する。
(例 売掛金の総勘定元帳)
第45回4


(3) (決算整理前)試算表を作る
総勘定元帳で集計した科目ごとの金額を一覧にした「試算表」を作成する。

第45回5


(4)決算手続き
期末に必要な決算手続を行う。

(5) (決算整理後)試算表を作る

第45回8


(6)BS、PLを作成する

第45回6


第45回7


今回の解説は以上となります。

次回以降、上記の(3)以降のそれぞれの手続きを解説していきます。


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【第44回】帳簿(14)「伝票(3)」

じっくり簿記 3級
【第44回】 帳簿(14)「伝票(3)」




あけましておめでとうございます。たいちろうです。

今回でようやく、帳簿は最終回となります。
前回は、「3伝票制」の「振替伝票」について説明をいたしました。

今回は「5伝票制」について説明いたします。

3伝票制では、以下の3種類の伝票を使用しました。

・入金伝票
・出金伝票
・振替伝票

5伝票制では上記の3種類の伝票に、以下の2つ伝票が加わります。

・売上伝票
・仕入伝票




売上伝票とは
売上伝票は、その名の通り、売上が起こる取引の際に記入する伝票です。
以下、売上伝票のフォーマットです。
第44回1


この売上伝票のフォーマットの科目に「売掛金」と記載されていますが、このように、売上伝票の科目は必ず「売掛金」になります。
(場合によっては、最初から「売掛金」が印刷されていることもあるそうです)

つまり仕訳で考えると、

売掛金 ×× / 売上 ××

を想定しているということになります。


例題44-1
以下の取引について、売上伝票を起票しなさい。

2015年4月1日に、商品2,000円分を売り上げ、代金は掛けとした。


例題44-1 解答
第44回2


まず、仕訳としては

売掛金 2,000 / 売上 2,000

となります。

よって、売上伝票の科目に「売掛金」、金額に「2,000」と記入することになります。


仕入伝票とは
仕入伝票は、仕入が起こった際に記入する伝票です。

以下、仕入伝票のフォーマットです。
第44回3

売上伝票の科目が必ず「売掛金」であるのと同様に、仕入伝票科目は必ず「買掛金」となります。


例題44-2
以下の取引について、仕入伝票を起票しなさい。

2015年4月2日に、1,500円分の商品を仕入れ、代金は掛けとした。


例題44-2 解答
第44回4



取引の仕訳は以下のようになります。

仕入 1,500 / 買掛金 1,500

よって、仕入伝票の科目に「買掛金」、金額に「1,500」を記入することになります。


練習問題44-1
以下の取引について、伝票を起票しなさい。(5伝票制で起票すること)

2015年4月2日に、1,500円分の商品を仕入れ、現金で支払った。


練習問題44-1 解答

第44回5

第44回6


本問では、仕入の代金を現金で支払ったことになります。

しかし、仕入伝票の科目は「買掛金」しか対応していません。

すなわち、仕入伝票は

仕入 ×× /買掛金 ××

という取引を想定しています。


このように現金で支払った場合は、いったん仕入の代金を掛けにし、その上で現金で支払ったと仮定して伝票を起票することになります。


本問の場合、取引の仕訳は

仕入 1,500 / 現金 1,500

となるはずですが、これでは、「買掛金」の科目がないため、仕入伝票が使用できません。
よって、この仕訳を、現金ではなく買掛金で仕入れたことにして、その上で現金で支払ったことにしてみます。

仕入 1,500 / 買掛金 1,500
買掛金 1,500 / 現金 1,500


このように2つの仕訳に分ければ、それぞれの仕訳で伝票を作成することができるようになります。

つまり、

仕入 1,500 / 買掛金 1,500

の仕訳を仕入伝票で起票し、
第44回7





買掛金 1,500 / 現金 1,500

の仕訳を入金伝票で起票することになります。
第44回8



となります。


ちなみに、本問の仕訳である、
仕入 1,500 / 現金 1,500

ですが、これを出金伝票1つで以下のように作成してもいいのではないか、と思った方もいると思います。
第44回9


しかし、本問の場合、この解答は不正解となってしまいます。
(3伝票制の場合は、これで正解です)

なぜなら、5伝票制の場合、「売上・仕入の取引は必ず売上伝票・仕入伝票を使用する」というルールがあるのです。

売上伝票、仕入伝票を集計するだけで、簡単に売上と仕入が把握できるようになる、というのが売上伝票と仕入伝票を使用する趣旨なので、

仕入 1,500 / 現金 1,500

という仕訳で、出金伝票で起票してしまうと、「仕訳伝票を集めれば仕訳が把握できる」という状況ではなくなってしまいます。

そのため、(対価が買掛金でなく、わざわざ伝票を2つ起票することになっても)仕入伝票を起票しなければならないのです。

以上、5伝票制を説明いたしました。
今回の要点は以下の通りです。

・売上伝票の科目は必ず「売掛金」
・仕入伝票の科目は必ず「買掛金」
・現金(預金)で売上・仕入をしたときは、いったん掛けで取引し、その上で現金(預金)で決済したと仮定する。

ようやく、「帳簿」が終わることとなりました。本当にお疲れ様でした。

次回から、簿記の最終論点となる「決算」が始まります。

決算を行うことで簿記の最終目的である、BS(貸借対照表)とPL(損益計算書)が作成されることになります。
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